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妊娠中に気をつけたい感染症

更新日:2017年03月31日

内容

 ウイルスや細菌のなどの病原体が原因となって発症するものを「感染症」と言います。人から人へうつるものもありますが、ペットや家畜などの動物や、食べ物や飲み物から感染するものもあります。
 何らかの病原体が妊婦からおなかの赤ちゃんに感染することを「母子感染」と言います。母子感染には、妊娠中にうつる「胎内感染」、出産時にうつる「産道感染」、授乳中にうつる「母乳感染」があります。感染症の種類により感染経路は異なりますが、流産や早産、胎児に影響するものがありますので、妊娠中の感染予防や早期対応が大切です。

 妊婦健診では、風しん、B型肝炎、C型肝炎、HIV感染症 、梅毒、HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス-1型)、性器クラミジア 、GBS(B群溶血性連鎖球菌)の検査をします。これらの検査で感染症が見つかった場合は、医療機関で適切な治療や保健指導が行われます。妊婦の健康管理と赤ちゃんへの感染を防ぐために、妊婦健診をしっかり受けましょう。
 その他に注意したい母子感染症として、トキソプラズマ症とサイトメガロウイルス感染症があります。どちらも健康な人が感染した場合、ほとんど問題はありませんが、妊娠中に初めて感染した場合には、おなかの赤ちゃんへの影響が心配されるものです。

トキソプラズマ症

 寄生虫の1つであるトキソプラズマ原虫による感染症です。主な感染経路は3つあります。

(1)トキソプラズマに感染している肉を生で、または十分に加熱しないで食べること
 生肉(馬刺し、鳥刺し、レバー刺し、ユッケなど)や半生の肉(生ハム、レアステーキ、ローストビーフなど)が感染源になり得ます。妊娠中は生肉や加熱不十分な肉を食べないようにしましょう。また、感染した肉を切った包丁やまな板で、生野菜を調理し感染することもありますので、気を付けましょう。

(2)土いじりをする、わき水や井戸水を飲む
 トキソプラズマに感染したネコの糞で、土や砂、わき水や井戸水が汚染されている場合があります。妊娠中は素手でのガーデニングや畑仕事を避け、わき水や井戸水は飲まないようにしましょう。

(3)トキソプラズマに感染しているネコの糞に触れること
 ネコの糞に直接触れることがなくても、糞に汚染された土や砂からも感染する危険性があります。飼いネコのトイレ掃除は、家族に任せましょう。妊婦自身がする場合はマスクや手袋を着用し、掃除後はしっかりと手を洗いましょう。

サイトメガロウイルス感染症

 サイトメガロウイルスは、世界中のいたるところにいるありふれたウイルスで、感染してもほとんど症状がなく気づかれません。子どもの頃に自然に感染して抗体を持っている妊婦は、赤ちゃんに感染がおよぶことはまれです。抗体を持っていない妊婦が感染すると、赤ちゃんに感染がおよぶ可能性があるので、注意が必要です。
 感染源は、感染している人の唾液や尿、体液なので、妊娠中は次のことに気を付けましょう。

  • 子どもの鼻水やよだれを拭いた時、おむつ替え後には、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
  • 子どもと食器、食べ物、飲み物は、共有しないようにしましょう。
  • 妊娠中の性行為は、コンドームを使用しましょう。

 詳しくは、関連情報をご覧ください。

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