妊娠中の食事と栄養
お腹の中の赤ちゃんにとっての唯一の栄養源がお母さんからの食事になります。お母さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育のために、食事はとても大切です。妊娠を機会に、よりバランスの取れた食事を心がけましょう。
バランスの良い食事とは
特定の料理や食品に偏らないように、1日3食の食事をとることが基本です。厚生労働省の「妊産婦のための食事バランスガイド」を参考に、「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループの料理や食品を組み合わせてとるようにしましょう。特に、妊娠中期以降は、普段より「副菜」「主菜」「果物」を多くとるなどし、必要なエネルギーや栄養素をしっかりとるようにします。
体重増加は、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい量に
妊娠中は、赤ちゃんの体重、胎盤、羊水などの分で体重は、自然と増加していきます。妊娠中の体重増加は、お腹の中の赤ちゃんへ適切な栄養を送るためにもお母さん自身が出産に備える体力づくりのためにも必要になります。
どのくらいの体重増加が望ましいのか知るには、妊娠前にどのような体格であったのかを知ることです。BMIという計算式に妊娠前の体重と身長を当てはめてみると、自分の適切な体重増加の目安を求めることができます。ご自身のBMIを算出し、下記の表を参考にして目安になる体重増加量を確認しておきましょう。
BMI=体重 (キログラム)×身長(メートル)÷身長(メートル)
体格区分(妊娠前) |
妊娠全期間を通しての |
妊娠中期から末期における 1週間あたりの推奨体重増加量 |
低体重(やせ) |
9~12キログラム |
0.3~0.5キログラム/週 |
ふつう BMI18.5以上25.0未満 |
7~12キログラム | 0.3~0.5キログラム/週 |
肥満 BMI25.0以上 |
個別対応 | 個別対応 |
知っておくと良いこと
貧血予防のために
妊娠すると血液量が増加するため、赤血球の色素成分であるヘモグロビンの原料である鉄が不足して、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。鉄の補給には、吸収率が高いヘム鉄が多く含まれる赤身の肉や魚などを上手に取り入れるように心がけましょう。また、鉄分の吸収率を高めるたんぱく質やビタミンCが含まれる食品をとることも大切です。つまり、卵、肉類、レバー、魚介類、大豆類(豆腐・納豆など)、緑黄色野菜、果物、海藻(ひじきなど)を上手に取り入れましょう。
丈夫な歯や骨をつくるために
カルシウムは赤ちゃんの歯や骨を形成するために大事な栄養素です。牛乳・乳製品の摂取量が少ない日本人の食生活では、必要量がとれないことが多いといわれています。妊娠したら、特に牛乳・乳製品を意識してとるようにします。また、小魚、大豆・大豆製品、小松菜、ひじき、切り干し大根などカルシウムを多く含む食品を取り入れるようにしましょう。
葉酸摂取について
二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発生を減らすためには、妊娠前から妊娠初期の葉酸の摂取が重要であることが知られています。葉酸は、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、いちご、納豆など、身近な食品に多く含まれています。日頃からこうした食品を多くとるように心がけましょう。また、葉酸の添加された食品やサプリメントもありますが、とりすぎには注意が必要です。専門家に相談し、適切な量を守って使用しましょう。
食中毒予防について
妊娠中は、免疫機能が低下して、食中毒など食べ物が原因の病気にかかりやすくなっています。妊婦にとって注意が必要な病原体の一つとして、リステリア菌が挙げられます。リステリア菌は、塩分に強く、冷蔵庫にも繁殖する特徴があります。そのため、リステリア食中毒の主な原因食品であるナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモンなどは控えるようにします。また、冷蔵庫の中にある食品は期限中に使い切るようにし、加熱して食べるようにしましょう。
アルコールとたばこ
妊娠中の飲酒や喫煙は、母体だけでなく、お腹の赤ちゃんにも様々な影響が及びます。妊娠中は、禁酒と禁煙を守りましょう。
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更新日:2018年04月01日