○桶川市介護サービス事業者等指導及び監査実施要綱

平成21年4月28日

告示第89号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)の規定に基づき、介護サービスを提供する事業者(以下「介護サービス事業者等」という。)に対して市が実施する指導(以下「指導」という。)及び監査(以下「監査」という。)について必要な事項を定めるものとする。

(指導の方針)

第2条 指導は、介護サービスの質の確保及び保険給付の適正化を図るため、介護サービス事業者等に対し、介護給付等の対象サービスの取扱い、介護報酬の請求等に関する事項について周知徹底させるとともに、介護サービス事業者等に対し、国の定める指定基準等並びに桶川市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例(平成25年桶川市条例第13号)及び桶川市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例(平成25年桶川市条例第14号)に基づく適切な指導及び助言を行うことにより実施する。

(平成25告示281・一部改正)

(指導の形態等)

第3条 指導の形態は、集団指導及び運営指導とする。

2 集団指導は、指導の対象となる介護サービス事業者等に対し、介護給付等の対象サービスの取扱い、介護報酬請求の内容、介護保険制度の改正の内容及び高齢者虐待事案を始めとした過去の指導事例等に基づく指導の内容について、一定の場所に集めて講習等の方式により行うものとする。この場合において、オンライン会議システム、ホームページ等(以下「オンライン等」という。)を活用した動画の配信等による実施も可能とする。

3 運営指導は、次のいずれかの形態により行うものとする。

(1) 一般指導(市が単独で指導を行うものをいう。)

(2) 合同指導(市が埼玉県等と合同で指導を行うものをいう。)

4 運営指導は、次に掲げる指導について、原則、実地に行う。この場合において、効率的な実施の観点から、それぞれ分割して実施することも可能とする。

(1) 介護サービスの実施状況指導(施設及び設備並びに利用者等に対するサービスの提供状況を含む個別サービスの質に関する指導をいう。)

(2) 最低基準等運営体制指導(次号に関するものを除く介護保険施設等指導指針(介護保険施設等の指導監督について(令和4年3月31日付け老発0331第6号厚生労働省老健局長通知))に定める基準等に規定する運営体制に関する指導をいう。)

(3) 報酬請求指導(加算等の介護報酬請求の適正実施に関する指導をいう。)

(令和4告示233・一部改正)

(実施計画)

第4条 市長は、重点的かつ効率的な指導を行う観点から、当該年度における指導の重点項目、実施対象、実施時期、実施方法等を定めた実施計画(以下「実施計画」という。)を作成するものとする。

2 実施計画の策定に当たっては、対象となる介護サービス事業者等の運営に支障のないよう必要な調整を行うものとする。

(指導対象の選定基準)

第5条 指導は、全ての介護サービス事業者等を対象とし、その選定に当たっては、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める方針により行う。

(1) 集団指導 市が指定権限を持つ全ての介護サービス事業所等を対象に行う。この場合において、市長は、その指導内容等により、サービス種別ごとの実施、新規の指定又は管理者の変更があった介護サービス事業者等を対象として別途実施する等、より一層内容の理解が図られるよう努める。

(2) 運営指導 一般指導にあっては実施頻度及び個別事由を勘案して、計画的に実施できるよう選定し、合同指導にあっては一般指導の対象とした介護サービス事業者等の中から選定するほか、市長が特に運営指導を要すると認める介護サービス事業者等を選定する。

(令和4告示233・一部改正)

(集団指導)

第6条 市長は、集団指導の対象となる介護サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ、集団指導の実施日時、場所、出席者、指導内容等を文書により当該介護サービス事業者等に通知する。

2 集団指導は、指導内容の理解を深めるための質問、個別相談等の機会を設けるよう努めるものとする。

3 市長は、オンライン等の活用による動画の配信等による集団指導の場合は、配信動画の視聴や資料の閲覧状況を確認する等、集団指導に欠席した介護サービス事業者等を把握し、当該欠席事業者等に対し、当日使用した必要書類を送付する等、必要な情報提供に努めるものとする。

(令和4告示233・一部改正)

(運営指導)

第7条 市長は、運営指導の対象となる介護サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ、次に掲げる事項を文書により当該介護サービス事業者等に原則として1月前までに通知するものとする。ただし、高齢者虐待が疑われる等の理由により、緊急に運営指導を実施する必要があると判断した場合には、運営指導の開始時に通知を行うことができる。

(1) 指導の根拠規定及び目的

(2) 指導の対象となる事業所

(3) 指導の日時及び場所

(4) 指導担当者

(5) 指導の対象となる介護サービス事業者等の出席者の氏名又は役職名等

(6) 準備すべき書類等

(7) その他必要な事項

2 市長は、国が示す介護保険施設等運営指導マニュアルに基づき、関係者から関係書類の提出、提示又は説明を求め、及び関係者に対して質問し、又は照会することにより、運営指導を行うものとする。この場合において、施設及び設備並びに利用者等のサービス利用状況以外の実地でなくても確認が可能な内容(第3条第4項第2号及び第3号に規定する指導に限る。)については、情報セキュリティの確保を前提としてオンライン等を活用することができる。

3 実地指導は、職員のうちから2人以上の者で、指導班を編成して実施するものとする。

(令和4告示233・一部改正)

(指導結果の通知等)

第8条 市長は、指導の実施場所において、出席者に対し指導の結果を口頭により講評するものとする。

2 指導の結果、改善を要すると認められた事項及び介護報酬について過誤による調整又は改善を要すると認められた事項については、後日文書によってその旨を当該指導を受けた介護サービス事業者等に通知するものとする。

3 市長は、前項の通知を行った介護サービス事業者等に対し、当該通知に記載した事項について、期限を定めて改善報告書の提出を求めることができる。

(監査への移行)

第9条 市長は、介護サービス事業者等に指導を行っている際に、次に掲げる状況を確認した場合は、当該指導を中止し、直ちに監査を行うことができる。

(1) 著しい指定基準違反又は高齢者虐待等が確認され、利用者及び入所者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼしていると認められる場合又はその疑いがあると認められる場合

(2) 報酬請求に誤りが確認され、その内容が著しく不正な請求と認められる場合又はその疑いがあると認められる場合

(3) 度重なる指導によっても、介護給付費等対象サービスの内容又は介護報酬の請求に改善が見られない場合

(4) 正当な理由がなく、第5条各号に基づく指導を拒んだ場合

(令和4告示233・一部改正)

(監査の方針)

第10条 監査は、介護サービスの質の確保及び保険給付の適正化を図るため、介護給付等の対象サービスの取扱い、介護報酬の請求等に関する事項について、不正又は著しい不当が疑われる等の事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置をとることにより実施する。

(監査対象)

第11条 監査は、介護サービス事業者等に関する次に掲げる情報をふまえて、指定基準違反等について市長が確認の必要があると認める場合に行うものとする。

(1) 介護サービスの利用者、施設の入所者等からの通報、苦情、相談等に基づく情報

(2) 国民健康保険団体連合会、地域包括支援センター等の保険者へ寄せられる苦情、通報等に基づく情報

(3) 介護給付費適正化システムの分析結果に基づく情報

(4) 法第115条の35第4項の規定に該当する報告の拒否等に関する情報

(5) 法第23条及び第24条により指導を行った市町村(特別区を含む。以下同じ。)又は都道府県が介護サービス事業者等について確認した指定基準違反等及び人格尊重義務違反の情報

(6) 高齢者虐待等により、利用者及び入所者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼしていると認められる又はその疑いがあると認められる情報

(令和4告示233・一部改正)

(監査方法等)

第12条 監査は、介護サービス事業者等の指定基準違反等の確認について市長が必要であると認めるときに、当該介護サービス事業者等に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、関係者に対して質問し、又は当該介護サービス事業者等の事業所、事務所その他事業等に関係ある場所に立ち入り、その設備、帳簿書類その他の物件の検査を行うことにより実施する。

2 監査は、必要に応じ、厚生労働省、埼玉県等と合同で行うことができる。

3 市長は、監査開始時に次に掲げる事項を文書により介護サービス事業者等へ通知する。この場合において、運営指導を実施中に監査に移行した場合は、口頭により当該事項を含め監査を実施する旨を通知する。

(1) 監査の根拠規定及び目的

(2) 監査の対象となる事業所

(3) 監査の日時及び場所

(4) 監査担当者

(5) 監査の対象となる介護サービス事業者等の出席者の氏名又は役職名等

(6) 準備すべき書類等

(7) 虚偽の報告又は答弁、検査忌避等に関する罰則規定

(8) その他必要な事項

4 市長は、監査の対象が法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者又は法第54条の2第1項に規定する指定地域密着型介護予防サービス事業者の場合は、当該事業者を指定している全ての市町村長に情報提供を行い、必要に応じて同時に監査を実施する等の連携を図るものとする。

(令和4告示233・一部改正)

(監査結果の通知等)

第13条 市長は、監査の結果、改善勧告に至らない軽微な改善を要すると認められた事項については、当該改善を要する事項について、文書で介護サービス事業者等に通知するものとする。

2 市長は、前項の規定により文書で通知した事項について、当該介護サービス事業者等に対し、期限を定めて、文書により報告を求めるものとする。

(令和4告示233・一部改正)

(行政上の措置)

第14条 市長は、監査の結果、当該監査を行った介護サービス事業者等(法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者、法第54条の2第1項に規定する指定地域密着型介護予防サービス事業者及び法第58条第1項に規定する指定介護予防支援事業者に限る。以下「特定介護サービス事業者等」という。)に指定基準違反等が認められた場合には、法第78条の9第1項、第115条の18第1項又は第115条の28第1項の規定により、当該特定介護サービス事業者等に対し、期限を定めて、文書により指定基準を遵守すべきことを勧告することができる。

2 市長は、前項の規定による勧告を受けた特定介護サービス事業者等が、その勧告に従わず、同項の期限内に、同項の規定による改善及び報告書の提出をしなかったときは、法第78条の9第2項、第115条の18第2項又は第115条の28第2項の規定により、その旨を公表することができる。

3 市長は、第1項の規定による勧告を受けた特定介護サービス事業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、法第78条の9第3項、第115条の18第3項又は第115条の28第3項の規定により、当該特定介護サービス事業者等に対し、期限を定めてその勧告に係る措置をとるべきことを命令することができる。

4 市長は、前項の規定による命令をした場合においては、法第78条の9第4項、第115条の18第4項又は第115条の28第4項の規定により、その旨を公示しなければならない。

5 市長は、指定基準違反等の内容が、法第78条の10各号、第115条の19各号又は第115条の29各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該特定介護サービス事業者等に係る指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力の停止をすることができる。

(聴聞等)

第15条 市長は、前条第3項の規定による命令又は同条第5項の規定による指定の取消し若しくは停止をするときは、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項各号の規定に基づき、これらの処分を受ける特定介護サービス事業者等に聴聞又は弁明の機会の付与を行わなければならない。ただし、同条第2項各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

(経済上の措置)

第16条 市長は、監査の結果、介護報酬の請求又はその請求の内容に偽りその他不正の行為が認められるときは、法第22条第3項の規定により、当該監査を受けた介護サービス事業者等に対し、支払った介護報酬の額の返還させるほか、その返還させる額に100分の40を乗じて得た額を支払うよう指示することができる。

(情報の開示等)

第17条 市長は、指導及び監査の結果、改善報告書の内容等について、埼玉県等へ情報の提供をするとともに、利用者保護の観点から、情報の開示に努めるものとする。

(その他)

第18条 この要綱に定めるもののほか、介護サービス事業者等に対する指導及び監査に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、平成21年5月1日から施行する。

(平成25年告示第281号)

この告示は、公示の日から施行する。

(令和4年告示第233号)

この告示は、令和4年12月1日から施行する。

桶川市介護サービス事業者等指導及び監査実施要綱

平成21年4月28日 告示第89号

(令和4年12月1日施行)