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県指定文化財

更新日 2013年4月26日(金) ページID:D000827

概要

市内に所在する埼玉県指定文化財を紹介します。

内容

市内には県指定の文化財が7件所在します。

県指定の文化財
種別 種類 名称 所在地
有形文化財 建造物 桶川宿本陣遺構 寿
有形文化財 古文書 明星院文書 倉田 (明星院)
民俗文化財 無形民俗 松原の真言 川田谷 (松原地区)
記念物 史跡 熊野神社古墳一基 川田谷 (熊野神社)
記念物 天然記念物 倉田の大カヤ 倉田 (明星院)
記念物 天然記念物 光照寺コウヤマキ 加納 (光照寺)
旧跡 梵語学者盛典の墓 下日出谷 (知足院)

※明星院文書は、埼玉県立文書館に寄託されています。

桶川宿本陣遺構(有形文化財・建造物)

本陣
桶川宿本陣

 本陣は、宿場の政治の中心であるとともに、大名や幕府の役人、公家などが宿泊・休憩する施設となります。本陣は一般の旅籠と違い門と式台のある玄関の設置が格式として認められ、かつ貴人が休むための畳が一段高くなっている「上段の間」と呼ばれる書院付きの特別の部屋をもつことが認められていました。また宿場には、これを補佐する役割として脇本陣が置かれました。本陣は勅使・院使・宮・門跡・公家・大名・旗本などの身分の方が利用し、利用客が多い場合には脇本陣がかわりに使われることもありました。

 桶川宿に本陣がおかれたのは、寛永年間といわれています。本陣職は代々甚右衛門を襲名した府川家が勤め、また問屋名主役として宿場の運営にもあたっていました。

 現存する本陣は、かつての本陣座敷構えの一部にあたり、「上段の間」・「入側」・「次の間」と、それに付帯する「御湯殿」・「御用所」部分からなります。「上段の間」は八畳で、正面の右に床、左に違い棚がもうけられています。 「入側」は上段の間をL字型にとりまいた十三畳の畳敷きで、外側にはすべて障子引き違いで雨戸がもうけられています。「次の間」は十四畳の広さがあります。式台は詳細に復元されており、格式の高さを感じることができます。往時の桶川宿本陣の規模は相当なもので、天保14年(1843)の記録によると坪数二百七坪とされています。

 桶川宿本陣は、尾張・紀州・水戸の御三家などのほか、文久元年(1861)の和宮下向のときには、和宮の宿泊所となったことでも有名です。これに際しては大改修が行なわれました。 また、明治11年(1878)の明治天皇御巡幸の際には行在所となりました。埼玉県内の中山道筋では、唯一現存するたいへん貴重な本陣遺構です。

※行在所(あんざいしょ)とは…天皇が行幸などで外出なさる際の仮の御所のこと。ご休憩などをなさる場合も行在所となります。

明星院文書(有形文化財・古文書)

 明星院は、新義真言宗智山派御室仁和寺の末で五大山明星院與願寺と号します。永和3年(1377)に入寂(僧侶が没すること)した隆尊の開山と伝わり、おおよそ1350年頃(室町時代初期)のことと推定されます。しかし、この頃の記録はほとんどなく、中世頃の明星院については詳らかではありません。

 しかし、家康が関東へ入国した天正18年(1590)の翌年には寺領十石が寄進され、間もなく関東新義真言宗寺院取締・触頭職となり、やがては関東新義真言宗十一箇林談に数えられるほどの学問寺として勢力を持ち、寛延3年(1750)の本末改帳によれば80もの末寺、門徒寺、又門徒寺を持つ名刹となります。近世に入ってからのこのような発展の要因としては、伊奈熊蔵忠次の陣屋地(史跡伊奈氏陣屋跡・伊奈町所在)として小室の無量寺(閼伽井坊)を明け渡して明星院へ移った良鎫(りょうばん、後に明星院第十三世)の存在を始め、家康の帰依を得た第十四世祐長、明星院住職から後に智積院僧正となった第十五世隆長や第二十六世浄空などの高僧を輩出したことなど、様々考えられます。

 寺宝として伝わる県指定の「明星院文書」は戦国末期より近世初頭にかけての文書で、合計13点あります。内訳は岩槻太田氏文書3点、北条氏文書4点、伊奈氏文書1点、徳川氏文書5点です。このうち9点が閼伽井坊(無量寺)に宛てられたもので、徳川氏文書のうちの4点が明星院に宛てられたものです。

 明星院宛の文書には、家康の寺領十石の寄進状があるほか、慶長18年(1613)に家康が下した「新義真言宗法度」が存在します。これは明星院の属する新義真言宗の宗派唯一のもので、幕府の宗教統制を如実に物語る資料です。こうした法度が明星院に下されたのには、先述したような祐長の存在や、宗派の触頭職にあったことなどが挙げられます。また、これに遅れること半年、二代将軍秀忠も同じく真義真言宗法度を明星院に下しています。将軍と大御所(家康)の二元政治を物語る資料としても貴重です。このように、明星院文書は、関東中世史の研究や宗派の研究に留まらず、当時の権力による宗教支配などの実態を知る上でも欠かすことのできない貴重な資料と言えます。

松原の真言(無形民俗文化財)

松原の真言
松原の真言

 真言は川田谷の松原地区に伝わる特異な民俗芸能です。芸は、太鼓のリズムに合わせて光明真言を唱えながら、その太鼓の叩き手が、飾りのついたバチを、技巧をこらしてお互いに投げ合うものです。松原の真言についての由来や系譜は不明です。真言は県内でも非常に珍しく、鴻巣市の原馬室、行田市の前谷でも伝承されていますが、女性によって伝承されているのは桶川の松原のみです。

 松原地区の女性は70歳になると「おとき念仏」の仲間に入り、村びとの供養を担うようになります。真言はこの念仏を行う高齢の女性たちが伝承してきました。昭和30年頃までは、市内の弥勒院や浄念寺のほか、川越の喜多院や上尾の馬蹄寺などにも招かれ、芸を披露していました。

 真言は神流(かみりゅう)・一本撥(いっぽんばち)・新囃子(しんばやし)という三つの演目があります。息の合った女性たちが奏でる太鼓の音色とバチの投げあいは、見ている者を惹きつけます。現在は4月8日の花祭りや8月24日の施餓鬼法要などの時に泉福寺で演じられています。

熊野神社古墳(記念物・史跡)

熊野神社古墳
熊野神社古墳

 熊野神社古墳は、埼玉県内でも最古級の時期に位置づけられる古墳です。昭和3年に神社の社殿改築の際、地元の氏子の人たちが墳頂部を六~七尺ほど掘り下げて整地を行った際に主体部ではないかと思われる粘土が出土し、玉などの遺物が見つかりました。昭和59年の発掘調査によって、墳形は円墳で、直径40メートル、周囲に幅13メートルの周溝があることが確認されました。また、出土遺物より、4世紀代に築造されたものであることがわかりました。
 遺物(副葬品)の数々は、社殿改築の時に偶然に発見されたものであるため、正確な出土状態などは残念ながら不明ですが、東国にはまれに見る豊富な副葬品の発見によって、早くから埼玉県ばかりでなく、関東地方における代表的な古式古墳として注目されてきました。

 発見された玉類、銅製品、太刀などの副葬品の数々は畿内の古式古墳に匹敵するもので、それらは国の重要文化財に指定されました。現在は埼玉県立歴史と民俗の博物館で保管されているほか、桶川市歴史民俗資料館でも複製品を展示しています。

倉田の大カヤ(記念物・天然記念物)

倉田の大カヤ
倉田の大カヤ

 真言宗智山派の名刹、明星院の境内(本堂の裏手)にたたずむ倉田の大カヤは、高さ約31メートル、樹齢は約600年と推定されています。寺の言い伝えによれば、開山の祖である隆尊上人が修業のおりに一枝を地にさしたものが根づいて育ったものといいます。

 カヤはイチイ科に属する常緑高木で、本州、四国、九州に自生します。

光照寺コウヤマキ(記念物・天然記念物)

コウヤマキ
光照寺コウヤマキ

 加納にある光照寺は、新義真言宗智山派の古刹で、梵語学者盛典が出家した寺でもあります。山門を入ると、その両脇にコウヤマキがそびえています。コウヤマキはスギ科に属する日本特産の常緑高木で、紀伊半島、四国、九州などの比較的温暖な地域に自生します。

 山門を入って右手のコウヤマキが県指定天然記念物となっており、樹齢はおよそ500年と推定されています。コウヤマキの古木でかつ大木のものは埼玉県内ではたいへん珍しいものです。

梵語学者盛典の墓(旧跡)

盛典の墓
梵語学者盛典の墓

 桶川市下日出谷西にある知足院境内の一画に、真言宗の僧侶で梵語学者としても名を馳せた盛典の無縫塔(墓)があります。盛典は仏典の原典に記す梵語(古代インド語・サンスクリット)の研究者として広く知られ、多数の著書も著した高名な学僧でした。

 寛文2年(1662)に旧騎西町(現加須市)の上種足村の荒槇家に生まれた盛典は、少年期に桶川市加納の光照寺の光栄の弟子となり出家します。後に奈良の長谷寺や京都の智積院で修行を積み、元禄10年(1697)に下日出谷にある知足院住職となります。その後、栃木県佐野市の大聖寺住職を歴任し、晩年は再び知足院に戻り隠居し、延享4年(1747)に入寂しました。

 盛典は、梵語研究にまい進するかたわら、元禄15年(1702)には桶川、上尾、大宮、北本、伊奈、菖蒲、鴻巣に及ぶ足立坂東三十三個所観音霊場を創設するなど、教化にも情熱を傾けました。また、桶川市加納の天満神社に残る木製額(市指定文化財)は盛典が奉納したものとも伝えられています。

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生涯学習文化財課 文化財担当

電話:048-786-3211 ファクス:048-786-0334
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桶川市大字上日出谷936番地の1(仮設庁舎)

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